どうやってつくるの?シリコンゴム商品の製造方法あれこれ。
プロが教えるシリコンゴムの商品開発虎の巻き

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弊社ではシリコンゴムを使って商品を作りたいという要望が数多く寄せられます。もちろんシリコンゴムに限らず天然ゴムやNBRやCRなどの合成ゴム製品も企業様から多数の要望を頂きますが、ここではあえてシリコンゴムに焦点を絞り、シリコンゴムを利用して商品を作りたい企業様や個人様で、「しかしシリコンゴムで商品を作った事が無いので。。。」なんて人に向けて、疑問や不安を取り除いていただき、ドンドンチャレンジして頂くために、シリコンゴムを使った商品開発の手順や費用、または注意点等をなるべくわかりやすく丁寧に、解説していきます。

解説の中でわからない事や疑問に思う事はご遠慮なく、いつでも気軽にご相談ください。弊社スタッフが丁寧に笑顔で対応させて頂きます。

なおシリコンゴムの商品開発にとって重要なシリコンゴムの特性につきましては、シリコンゴム特性案内のページに紹介させて頂いてますので、このコーナーでは割愛させて頂きます。

シリコンゴムの特性案内

それではさっそく進めていきます。第1回目はシリコンゴムの成型工法あれこれです。シリコンゴムの成型方法や加工方法についてご紹介します。

シリコンゴムの成型方法や加工方法あれこれ!

シリコンゴムを利用した商品を製作する方法にはいろいろな方法があります。

抜き型と呼ばれる刃物のついた型を用いてシート状(板状)のシリコンゴムを抜き加工する方法やゴムの塊を旋盤やフライス、ボール盤、最近ではウォータージェットを利用して製作する切削加工という方法、樹脂板でNCフライスなどで加工した簡易型を製作し、当該簡易型に液状のシリコンゴム材料を流し込み形を形成する注型工法、金型を用いて成型するプレス成型工法。さらに用途に合わせてスリット加工など様々ありますが弊社で提供する簡易型を用いてシリコンゴムを生産する工法は試作をする際にはコスト、品質ともに有効な工法です。

これらの工法は各々にメリットとデメリット、できる事とできない事があり製品形状やシリコンゴムの種類、試作品の製作であれば、試作品を製作する目的に合わせて選定されなければなりません。

例えば「とにかく形を見てみたい!」と言う目的の場合は形が解ればよいので、材質は限定されてしまいますがシリコンやウレタンの注型成型や本当に形だけであれば、ゴムでなくても最近ではプラスチックになりますが3Dプリンターにて出力するのも一つの方法です。

また、「材質はこだわりたいが数個程度だけ簡単に形を確認したい!」という場合には切削工法でも良いです。ただし、これから各工法について説明いたしますが切削工法は柔らかい素材の対応が出来ない場合や複雑な形状や薄物形状では出来ない場合もあります。

「量産品と同じものが欲しい!」や「試作品を実際に販売して市場の反応を見たい!」なんて場合は、弊社が得意とするTR工法をお勧めします。このようにシリコンゴムを製作する工法も色々あり量産品なのか試作品なのか、試作品であれば試作目的に合わせて最適な工法を選択する必要があります。それでは各工法について説明していきます。

抜き加工(抜き型/ポンチ型編)

シリコンゴムのシートを抜き型と呼ばれる刃がついた型で打ち抜く事で、製品形状を形成する工法です。

打ち抜きに使用する機械としてプレス機を用いますが、簡易的なハンドプレス機やエアープレス機、油圧のプレス機などを用います。

小さな形状の場合はプレス機が無くても抜き型にシリコンゴムシートを乗せ、その上に当て板を乗せたうえで、木槌やゴムハンマーなどで叩く事でも加工は可能ですが、あまり強く叩きますと抜き型の歯が破損する恐れがありますので十分に注意が必要です。

また、単純な丸型形状等は抜型の代わりにポンチと呼ばれる道具を持ちいても加工が可能です。ポンチ自体はホームセンターでも販売されておりますのでお手軽にできる加工です。なお、ホームセンターのポンチは種類が少なく、また刃が丈夫ではないので、抜き加工の際に強く叩いたり、数多く使用していると刃がダメになりますが、試作品を数個だけ製作するのであれば十分です。

<抜き加工のメリット>

・費用がかからずに簡単にできる。
・同じ形状を数多く簡単に製作できる。
・大がかりな設備が無くてもできる(自分でもできる)。
・型代が安くできる。
・数が少なくても対応可能。
・形状によってはそのまま量産生産が可能

<抜き加工のデメリット>

・シリコンゴムシートを打ち抜き加工するために平面形状しかつくれない。
・規格であるシリコンゴムシートしか使えない。
 ※特殊シリコンゴムを使いたい場合はゴムシート自体を作らなければならなくコストが高くつく
・寸法精度が低い
・カット断面が太鼓形状になる
・平面形状でも抜けない形状もある
・安くても型代が必要

抜き加工(プロッター編)

切削加工の項目と抜き加工の項目とどちらに記述しようか迷いましたが、製品は抜き型を用いた製品と類似しておりますので抜き加工の項目にプロッター加工編として追加させて頂きます。

前項にて紹介させて頂いた抜き加工は抜き型もしくはポンチ型を用いる工法でイニシャルコストとして型が必要になりますが、1個や数個程度を製作してみる場合はプロッター加工という工法もあります。

シリコンゴムシートをプログラムで制御されたプロッターと呼ばれる刃物(高性能なカッターの刃のようなもの)がついた加工機で、精密に加工する工法で複雑な形状も可能であり、抜き型が不要なため1個でもコストを抑えて製作する事が可能です。もともとは制御された大型印刷機の事をプロッターと呼ぶそうで、そこからカットする機械もプロッターと呼ばれるようになったそうです。

<プロッター加工のメリット>

・型代が不要なので1個や数個程度であれば費用を抑えて製作できる。
・複雑な形状でも加工ができる。
・型の製作が不要なので短納期で製作できる。

<プロッター加工のデメリット>

・シリコンゴムシートを打ち抜き加工するために平面形状しかつくれない。
・1個づつ加工するので数多く製作する場合は他の工法のほうがトータルコストで安上がりになる。
・規格であるシリコンゴムシートしか使えない。
 ※特殊シリコンゴムを使いたい場合はゴムシート自体を作らなければならなくコストが高くつく
・形状によってはカットできない場合もある。

その他、長い反物をカットするスリット加工やスーパーカッターを用いてブロック状にカットする工法もありますが、シリコンゴムの商品開発では用いる事がないため割愛いたします。

切削加工

先に紹介した工法は平面形状を型や機械を用いて規格のゴムシートを加工する工法でした。イニシャルコストとランニングコストのいずれも安くできる工法ですが、どうしてもシリコンゴムシートを加工する工法ですので「平面形状」しかつくれないのが最大のデメリットでした。

次にご紹介するのがゴムの塊を旋盤やフライス盤、ボール盤などを用いて削りながら形状を製作する切削加工です。2次元図面や3次元CADを用いて立体的な形状を制御された加工機を用いてシリコンゴムの塊を削りだし、目的の形状を製作します。金型や簡易型が不要でコストを抑えて数個から数十個製作するには適した工法です。

ただし、刃物を用いてシリコンゴムを削りだしますが、シリコンゴムには弾性があり柔らかいゴムの切削や、複雑な形状、薄物形状の場合は切削加工ができない場合もありますので形状毎に検討が必要です。

<切削加工のメリット>

・金型や簡易型が不要なので小量であればコストを抑えて製作できる。
・短納期で製作できる
・立体形状が製作できる。
・規格材料以外でも特殊材料でも対応できる(特殊材料は別途支給が必要)

<切削加工のデメリット>

・低硬度(柔らかい)材料の切削ができない。
・薄物や複雑な形状だと加工できない場合がある。
・数量が多いとコスト高になる。
・製品に加工跡がつく。

注型成型

シリコンや樹脂で製作した型に液状材料を注入し硬化させる事で成型する工法で、シリコン型を使用する場合はマスターモデルがあれば簡単に型を製作することができ、また金型では困難な複雑な形状(例えば人体モデルとか)でも容易に型を製作することができます。

また樹脂型の場合は金属型と比較して型加工が容易なためコストを抑えて型を製作することができる、ので数個程度の製作であればコストメリットがでます。ただし、材料は液状材料に限られてしまうためシリコンとウレタンゴムしか材料は選定できません。

また量産時の材料と液状材料は違うため量産試作として機能や物性試験をした際に評価ができないなどのデメリットもあります。

<注型成型のメリット>

・シリコンや樹脂型を用いるためコストを抑える事ができる。
・シリコン型の場合、マスターモデルを転写するために複雑な形状でも製作できる。
・数個程度であれば短納期で製作できる。

<注型成型のデメリット>

・利用できる材料が限定される。
・量産時の材料を使用できない。
・液状材料の硬化に時間を要するために製品コストが高くなる。
・液状材料の硬化に時間を要するために短期間で数多く製作できない。

金型プレス成型

金属を用いた型を利用し、専用の大型プレス機を用いてゴムを成型する工法です。イメージとしては「タイ焼き」を作るときを思い出していただくとわかりやすいです。タイ焼きを作るには、タイ焼きの形を反転させてプレートに小麦粉を溶かした液体を流し込み、上下のプレートにてサンドしたうえで、熱を加えて焼いていきます。金型プレス成型も同様に、作りたい製品の形状を反転した型にシリコンゴムの材料を挿入し、上下でサンドしたうえで熱と圧力を加えて成型していきます。

この際に熱はおおよそ170度程度ですが、タイ焼きのように手で閉めただけでは圧力が足りませんので、大型のプレス機を用いて圧力を加えていきます。このように熱を加えて成型するために、業界では「ゴムを焼く」という表現をします。

この金型さえあれば何度でも同じ製品を製作することが可能であり、ゴムを一つづつ加工するわけではありませんので、製品コストは切削加工等と比較して安くなりますが、イニシャル費用としてかかる金型費用が高額であり、なかなか手がでないのが実情です。

<金型プレス成型のメリット>

・同じシリコンゴム製品を何度でも安く製作できる。
・利用できる材料の種類が豊富。
・自由に着色できる。
・複雑な形状でも製作できる。

<金型プレス成型のデメリット>

・なんといっても金型費用が高額。
・金型費用が高額なためちょっとした形状変更でも費用が高くなる。
・金型製作期間が長い。

TR工法(簡易型プレス成型)

TR工法は樹脂や軽金属を型素材として用いて量産生産と同様の生産方式で生産する工法です。

先に紹介した抜き加工や切削加工、注型成型などで製作できない場合は、従来は試作金型を用いて成型しておりましたが、試作金型といえど金属型ですのでどうしてもコスト高になり安くても十万円台で概ね20万、30万のコストがかかっておりました。

TR工法ではこの型費用を抑えるために、金属型を用いずに樹脂や軽金属を用いて成型することで、型費用を大幅に削減し試作を身近にするための工法です。また、量産と同様の生産となるため使用できる材料に制約がなく、量産時と同様の材料にて試作ができるのも特徴の一つです。

<TR工法(簡易型プレス成型)のメリット>

・同じシリコンゴム製品を安く製作できる。
・利用できる材料の種類が豊富。
・自由に着色できる。
・複雑な形状でも製作できる。
・金型と違い樹脂や軽金属を用いるためにイニシャル費用が安い。
・短納期で製作することができる(通常1週間程度)。
・量産金型と同じものができるため、安価で試作した商品をテスト販売できる!

<TR工法(簡易型プレス成型)のデメリット>

・樹脂や軽金属を型として用いるため耐久性が無く大量生産に向かない。
・少額でも型費用がかかる。

■営業日カレンダー■

●営業時間 ・・・ 8:30 〜 17:30
●定休日 ・・・ 赤文字(土、日、祝日)
●メール対応 ・・・ 365日(年中無休)

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